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ベンチャー転職

【注意】ベンチャー転職の情報収集は企業ステージの違いを理解する

最近は大手企業からベンチャー企業への転職を考える若手社員が増えているように感じます。

恐らく、大手企業の年功序列的な構造に対する不満や、終身雇用制度の限界を感じてベンチャー企業への転職を選択肢に入れ始めたのでしょう。

ベンチャー企業であれば実力主義で自分で稼ぐスキルが身につくというイメージがありますからね。

しかしながら、いざ情報収集してみるとネット上には「ベンチャー転職はリスクが大きい!!」「転職して失敗した・・・」「ベンチャーはブラック」などといったネガティブワードも散見されます。

このような情報が目に付くと「ベンチャー転職はやっぱりやめておこうかな・・・」となりますよね。

でも私は思うのです。「ちゃんと調べればリスクは回避できるし、ベンチャーってひとくくりで語るの無理があるよね?」と。

今回はベンチャー企業への転職を検討し、情報収集をしている人に向けて、ベンチャー企業のグルーピングとその特徴をお伝えします。

ネットにはさまざまな情報が溢れていますが、今後はこちらの記事を参考にして、調べた情報がどのようなグループに属するベンチャー企業の話をしているのかに注目してもらえればと思います。

この記事を読めばネガティブな情報が多いベンチャー企業の特色も見えてくるかもしれません。

ベンチャー企業という言葉に定義はない

ベンチャー企業という定義はないことを知っておく

そもそも論ですが、あなたは「ベンチャー企業ってなに?」と聞かれたときに明確な回答ができるでしょうか?

恐らくほとんどの人がなんとなくのイメージはあるけど、明確な言語化はできないのではないかと思います。

それもそのはず。ベンチャー企業という言葉には明確な定義は有りません。

人によってベンチャー企業のイメージはさまざま

なので、一概にベンチャー企業と言っても人それぞれでイメージしているものは違います。

ある人はこんな風に思っていれば

あるひとA
あるひとA
ベンチャー企業=社員5名程度のちっちゃい会社

ある人はこんな風に思っていたりします。

あるひとB
あるひとB
ベンチャー企業=LINEやサイバーエージェントといったイケイケなイメージのある会社

なので、ベンチャー企業の情報を集めようと思っていても、情報発信者がどのような企業のことをベンチャー企業と考えているのかを理解しないと正しい情報は得られない訳です。

一般的には事業内容、設立年数、企業規模で語られる

とはいえ、ベンチャー企業と言われるとなんとなく(共通しているっぽい)イメージが頭に浮かぶのは事実。

それがなぜかというと、メディアが「ベンチャー企業」と伝えている会社にはある一定の特性があるからです。それが以下になります。

事業内容:ITやインターネットなど新しいビジネス領域を手がけていること
設立年数:10年程度までの比較的若い企業
従業員規模:300名程度までの小規模~中規模程度の会社
※マイナビやアマテラスなどの転職サイトを参考に独自に作成

最近はLINEやサイバーエージェントなどはメガベンチャーと呼ばれるようになっています。

従業員は連結で数千人、設立からの年数も経っているので、個人的にはベンチャーの域をこえた大企業だと思うのですが、事業内容に新規性があること、若い社員がメインで若々しいイメージがあることが背景に、大企業とは一線を画してメガベンチャーと呼ばれています。

このブログも一般的なカテゴライズをベンチャー企業と呼んでいる

では私のブログでお伝えするベンチャー企業はどのようなものかと言うと、基本的には上でお伝えした内容を全て満たす会社になります。(念のため以下の通り再掲)

事業内容:ITやインターネットなど新しいビジネス領域を手がけていること
設立年数:10年程度までの比較的若い企業
従業員規模:300名程度までの小規模~中規模程度の会社
※マイナビやアマテラスなどの転職サイトを参考に独自に作成

ちなみに、私がメインでお話しするのは設立10年程度、従業員数100~200名程度の会社の話になります。(経験ベースで話せるのかこの規模なので)

この域から出るベンチャー企業を説明する際には、その都度その旨をお伝えしようと思っています。

ベンチャー企業には企業ステージというカテゴリがある

さてここからが本題です。

先ほどまで「ベンチャー企業という言葉には定義はないんだよ」というお話と、「一般的にはこういった会社がベンチャー企業と呼ばれることが多いよ」ということをお伝えしました。

しかし、この「一般的にベンチャー企業と呼ばれる会社」も、その規模や設立からの経過年数ごとにそれぞれカテゴライズされます。

これも明確な定義はないのですが、一般的な説明をしたいと思います。

Earlyステージベンチャー企業

設立から3年くらいまでのステージになります。社員数は20~30名程度でしょうか。

サービスを構築し、市場に出して反応を確認し事業を立ち上げようとしているフェーズです。

売上は立っていますが、事業として成立するかはまだ分からないといった状況。基本的には赤字です。このフェーズの社長さんの胆力は本当にすごいと思います。事業を立ち上げつつ、社員に給料も払うために資本を切り崩す。そのような環境で突き進んでいます。

大手企業からいきなりこのフェーズに入ると働き方に結構なギャップがあると思います。

カオスな環境となる可能性は高いです。

個人的にネットで調べていて感じるのは「ベンチャーへの転職はやめておけ」論者は、このフェーズか、これより前のフェーズで働いた人の情報といった印象です。

このフェーズで入るならある程度覚悟して入れば良いのにと思いますが、まぁ想像以上だったのでしょう・・・

Middleステージベンチャー企業

Earlyステージを越えて生き残った企業はMiddleステージとなります。

設立から3~6年程度、従業員数は20~50名程度になります。

このフェーズになると、事業の立ち上げにある程度の目途が立ってきて、それに合わせて従業員数も増えています。

売上が少しずつ増え、収益化の勝ち筋を検討し始めているフェーズです。

まだまだカオスな働き方の可能性はありますが、ここを乗り越えれば事業としての成功も見えてきます。

正に正念場というところです。

Laterステージベンチャー企業

ここまでくると事業は軌道に乗ってきて、収益化ができているかと思います。

設立から6年程度以上、従業員数は50名以上の規模になり、徐々に拡大していくフェーズです。

ここまでくると経営的にも少し安定し、会社によっては上場を目指そう!ということが現実的になってきます。

本気で上場を目指す企業の場合、財務状況を良くするため(企業価値を上げるため)に給与は上がりにくいというネガティブな側面もあります。

ここでうまく事業と組織を成長させることが出来ればメガベンチャーのようになっていく可能性が高いです。

企業ステージごとの特色を理解して情報を集める

このようにベンチャー企業と一概に言っても、そのステージごとに直面している課題や働く環境は大きく異なります。

企業ステージごとに転職におけるメリットや注意点は異なる

それぞれのステージ、企業規模(従業員数毎)でジョインする場合のメリットや注意点は以下の記事で詳しくまとめているので参考にしてください。

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ご自身がベンチャー企業に何を求めているのか、どんな経験を積みたいのか、どんな環境で働きたいのかによって、入社すべき会社は変わってくるかと思います。

ご自身の志向性も整理した上で転職活動をすることをおススメします。

情報収集の際には企業ステージを意識してほしい

ここまでお伝えしてきた通り、一口にベンチャー企業と言っても、そのステージごとに特色があります。

ネット上ではこのような違いを意識せずにベンチャー企業とひとくくりに情報発信している場合も多いので、ご自身の触れた情報がどのステージのベンチャー企業情報なのか理解した上でご自身のキャリアに役立ててください。

ちなみに、ベンチャーの労働は過酷だ!ベンチャーはやめとけ!論者は結構Earlyステージの会社に所属していた人が多い印象です。

一方でLaterステージに所属していた人は結構楽しそうな人が多い印象です。

私が所属していたのはLaterステージですね。

ちなみに大手からベンチャー転職でおススメなのはLaterステージ

働く環境のギャップを少なくできるのはLaterステージ

ちなみに大手からベンチャーへの転職で私がおススメするのはLaterステージのベンチャー企業です。

大手からベンチャー企業への転職で、多くの方が不安に思うのは、「働く環境のギャップについていけるか」という点だと思います。

上でお伝えした通り、EarlyステージやMiddleステージの場合、大手企業での働き方に慣れた方がいきなり入社するにはハードルが高いかと思います。(もちろんリスクを理解した上で行くなら良いと思います!!若手であれば最悪メガベンチャーを経由して大手企業に戻るというルートも考えられます)

そのため、ベンチャー企業への転職に興味のある大手企業社員はLaterステージの会社を検討することをおススメします。

特に100人程度の規模だとより良い経験を積めるのではないかと思います。(200名規模だと良いポジションに上がるにはちょっと時間がかかるかなという印象)

ちなみにキャリア論者として有名な藤原和博さんも著書「必ず食える1%の人になる方法」の中で100人規模のベンチャーを経験することをおススメしています。

Laterステージなら全てOKではないので、注意点は確認して

とはいえ、Laterステージであれば無条件におススメという訳ではもちろんありません。

ベンチャー企業ではビジョンへの共感度が重要だったり、事業への想いが必要だったり、転職をするうえで考えることは沢山あります。

私の経験を含めて、転職前に確認してほしい情報は「大企業からベンチャー企業への転職で確認すべき15の注意点【経験談】」にまとめてあるので確認してください。

メガベンチャーは働きやすいとは言うけど結局は大企業

大手からベンチャー企業への転職の場合、メガベンチャーへの転職がおススメという話もよく聞きます。

もちろん自分のやりたい仕事や、得たい経験がメガベンチャーにあるのであればそれは問題ないと思います。

ただ、メガベンチャーも結局は大企業なので、思ったよりも意思決定に時間がかかったり、組織体系もしっかりしていて部門間の軋轢もあるのが実情のようです。(私も実際に働いたことはないので、知り合いから聞いた話です)

個人的にはベンチャー企業の良さはチャレンジングで積極的にトライできて、自分も社内制度の設計や業務フローの改善に携わり、事業全体を見通せることだと思うので、せっかくなら100名程度のベンチャー企業に挑戦した方が面白いのでは?と思います。

上でお伝えしたチェック項目を確認できれば、大きな失敗はないと思いますし、仮に失敗だったとしてもメガベンチャーへの帰還ルートは十分に可能性ありますから。

まとめ

今回の記事では以下の内容をお伝えしました。

・ベンチャー企業という言葉に定義はない
・ベンチャー企業には、Earlyステージ、Middleステージ、Laterステージがある
・それぞれ直面する課題、働く環境に違いがある
・ネットで情報を仕入れる際はどの企業ステージに関する情報なのか意識する
・大手からの転職で個人的なおススメはLaterステージ

ベンチャー企業に関する情報は色々な方が発信していますが、ベンチャー企業の情報収集の際には企業ステージごとの特徴と、情報発信者がイメージしているベンチャー企業のステージをすり合わせてほしいと思います。

また、ベンチャー企業の情報収集をするうえでも、転職のパートナーとして協力してもらううえでも転職エージェントの活用は必須だと思っています。

ベンチャー企業への転職において、エージェントを活用するステップは以下の記事に記載しているので参考にしてください。

それでは、今回は以上になります。