前回の記事で新卒で入社した大手企業からベンチャーへの転職を意識し始めた理由についてお伝えしました。
※前回の記事は以下から確認できます。
今回は私が大手企業からベンチャーへ転職するうえで、転職先に求めていたものについてお伝えできればと思います。
ベンチャーを辞めた理由を伝えることが最終目的ではありますが、元々どのような想定で転職先のベンチャー企業を選定して入社したのかをお伝えすることで、転職への動機がよりリアルに伝わると思います。
少々長くなりますが、興味のある方は是非読んでください。
※ちなみに私はベンチャー企業でずっと働くという考えはなく、あくまでもキャリアアップのために利用するという感覚で転職しました。社長もそのことを理解してくれていたので盗めるものは盗んでやるというスタンスでした。
個人的にはある程度のポジション(幹部等)で入社するのでなければベンチャーはスキルアップのための会社という位置づけで問題ないと思います。
もちろん、骨をうずめる覚悟で働けるのがベストですが、そんな覚悟は簡単にはきめられないと思うので。。。
Contents
ベンチャー企業に転職するうえで重視していたもの
大手企業で感じていたフラストレーション。
(フラストレーションについてはこちらの前回記事参照)
幸か不幸か、このフラストレーションで悩まされた時間が長いからこそ、自分の中で転職先に求めるものは割とハッキリしていました。
その1.現場経験をつめること
私は事業企画の部門にいながらも現場経験がなかったため、マーケット感覚をつかめなかったということは前回お伝えしました。
今後のキャリアプランを考えた際に、現場経験が無いことは致命的だと感じていたため、転職先には、より早く現場経験をつめる環境ということを求めていました。
私は法人を対象とする事業を担当していて、今後もその領域でのキャリアを積みたいと考えていたため、2年間で100以上の顧客を担当できそうな会社を探しました。
大手企業に残って現場に出れる部署に行ったとしても、担当できる顧客数は多くて1年で20件程度だったので、100件経験ができれば残った場合の5年分の経験ができるという計算です。
当時はかなり焦っていたので、激務でもなんでも良いから早く自分に経験をつませてくれ!!と思っていました。
その2.外にPRできる数字の実績をあげられること
また、これは上記と合わせてなのですが、数字で証明できる実績を早期に上げられる会社を求めていました。
今後のキャリアや転職を考えた際に数字で語れる実績というのはどうしても必要だと考えていました。
20代ならまだしも、30代になって、外に語れる実績が無いのは致命的です。今まで何してたの?と問われても仕方ありません。
もちろん一番重要なのは実績を上げるまでのプロセスではありますが、インパクトのある数字実績を上げられるということは私にとって重要な指標でした。
そのため、できるだけ実績を出すまでのサイクルが短いビジネスを扱う会社を狙っていました。
その3.ビジネス企画からデリバリまでの全体の流れが見えること
そして3つ目に求めていたポイントが、ビジネス企画からデリバリ(リリース)までの一連の業務を見れることです。
事業企画そのものへの想いはあったので、ベンチャー企業がどのようなスピード感で意思決定を下し、どのようなプロセスを経て製品リリースに辿り着き、市場を獲得していくのかを知りたいという考えがありました。
大手企業だと、部門毎に役割が分断されており、全体のつながりを理解するのが結構難しいです。
そのうえ、私の所属していた大手企業は、一つのビジネスを成立させるために社内工程だけでも多くの時間が割かれるため、スピード感は全くありませんでした。
今後のキャリアで大手企業の事業企画ポジションに行くことがあれば、ベンチャーで経験したスピード感を元に社内説得もできるだろうという考えもあり、重要なポイントとして位置付けていました。
その4.同僚や上司が尊敬できること。ポジティブに働けること
前回の記事で、周囲には特にやる気も無い状態で仕事をしている先輩社員が多かったことはお伝えしました。
これは実際にモチベーションの低いメンバーと働くと実感しますが、このような環境で働くのはものすごいストレスです(笑)
なので、せっかく転職するのであれば尊敬できてモチベーションの高い上司、同僚と働ける環境も手に入れたいという思いが強かったです。
その5.キャリアの断絶が起きないこと
加えて、キャリアの断絶が起きないことは重視していました。
私の場合は「企画の役割」から「現場に出る役割」へと変わってしまうため、どうしても職種という観点ではキャリアチェンジになってしまいます。
そのうえ業界まで全く異なる分野になってしまうと全てがゼロスタートになってしまうため、次に転職しようと思った場合に職歴に一貫性が無いことを指摘される可能性があります。
私の場合は業界的には不満も無かったため、仮に今後転職をする場合でも業界軸で説明がつくように転職先を検討しました。
その6.事業のビジョンとプロダクトに共感できること
最後に重要だと思っていたのは事業ビジョンとプロダクトに共感できることです。
どんなに経験が積める会社であっても、自分が良いと思っていない商品を扱うのは精神的に結構つらいものがあります。
また、特にベンチャー企業の場合は社長が近くにいて、会社のビジョンが現場に色濃く影響しますので、ビジョンに共感していないと結構つらいです。
小さい会社だからこそ意識しておきべき点だと思い、選定基準としていました。
選定基準は今振り返っても正しかったと思う
選定基準は多いように感じますが、私は運よく上でお伝えした基準を満たす会社を見つけることができました。
※ベンチャー企業をどのように探したのかについては別の記事でまとめたいと思います。
これらの選定基準を設けてよかったなと感じたのは以下のような点です。
単純に楽しく働けた
ベンチャー企業での働き方は本当に楽しかったです。
上司にも同僚にも恵まれ、会社のビジョンにも共感できているため、働くモチベーションは高かったです。
働く場所が変わるだけで、こんなにも感じ方が変わるのかと自分でも驚きました(笑)
大手企業にいた時は休日に先輩や同僚と遊ぶなんてことは全く考えませんでしたが、ベンチャー企業で働いていたときは休日も先輩と遊び、平日も仕事終わりに先輩の家で食事を食べたりととても充実していましたね。
会社全体が若いということもあり、高校時代の部活を思い出させるような雰囲気で仕事ができたのはとても楽しかったです。
転職市場でも評価してもらえる実績ができ自信になった
また、単純に楽しかっただけではなく転職市場でも評価してもらえるであろう実績を残せているという実感を持てたことも自信につながりました。
数字を達成できると自己肯定感を持ちながら仕事に取り組めるためポジティブに仕事をこなせるようになります。
転職の前に選定基準に明確な指標を入れて良かったと感じています。
次回記事についての予告
今回の記事でお伝えした通り、私の転職に関しては事前に選定基準も設け、全てを満たす会社を選ぶことができ、基本的には転職成功だったと考えています。
仕事自体とても楽しかったですから。
しかし、私はこの会社を1年で辞めることになります。
次回は私がなぜ1年で会社を辞めることになったのかについてお伝えできればと思います。
ベンチャー企業への転職に興味を持っている方は是非次回も参考にしてください。